当帰芍薬散とは

当帰芍薬散

当帰芍薬散

とうきしゃくやくさん

冷え症で貧血ぎみ、疲れやすい方の月経のトラブルやむくみ、めまいなどに用いられる代表的な処方です。体力があまりない方に向いています。

冷え症・貧血ぎみむくみやすい月経痛・月経不順めまい・立ちくらみ疲れやすい

基本情報

当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)は、中国・後漢の時代にまとめられた医書『金匱要略(きんきようりゃく)』に収載されている処方で、古くから多くの女性に用いられてきました。当帰・芍薬・川芎・茯苓・白朮(または蒼朮)・沢瀉の6種類の生薬から構成されています。

主な生薬である「当帰」と「芍薬」の名前に、生薬を粉末にした薬を表す「散」を付けたことが、名前の由来です。

体力があまりなく、冷え症で貧血の傾向があり、疲れやすい方に用いられます。月経痛や月経不順、更年期の不調のほか、めまい・立ちくらみ、頭重、肩こり、むくみ、足腰の冷えなど、幅広い症状に使われている処方です。

効能・効果

一般用医薬品 添付文書情報より
体力虚弱で、冷え症で貧血の傾向があり疲労しやすく、ときに下腹部痛、頭重、めまい、肩こり、耳鳴り、動悸などを訴えるものの次の諸症:
月経不順、月経異常、月経痛、更年期障害、産前産後あるいは流産による障害(貧血、疲労倦怠、めまい、むくみ)、めまい・立ちくらみ、頭重、肩こり、腰痛、足腰の冷え症、しもやけ、むくみ、しみ、耳鳴り

構成生薬(7種類)当帰芍薬散は、以下の7種類の生薬から構成されています。

こんな方におすすめ

  • 手足や腰が冷えやすい
  • 貧血ぎみで顔色がすぐれない
  • むくみやすい
  • 月経痛や月経不順がある
  • めまいや立ちくらみがある
  • 疲れやすく体力に自信がない

体力があまりなく、色白で冷えやすい方に向いている処方です。貧血ぎみで疲れやすい方、手足や腰が冷えてむくみやすい方、月経の時期に下腹部の鈍い痛みや頭の重さを感じやすい方、立ちくらみやめまいが起こりやすい方などに用いられます。

漢方的な考え方

漢方では、体に栄養を運ぶ「血(けつ)」が不足したり巡りが悪くなったりすると、冷えや貧血、月経のトラブルが起こりやすくなると考えます。さらに、体の中の「水(すい)」の巡りが滞ると、むくみや頭の重さ、めまいなどにつながるとされています。

当帰芍薬散は、当帰・芍薬・川芎が血を補って巡りを良くし、茯苓・白朮(蒼朮)・沢瀉が余分な水分を整えます。血の不足と水の滞りの両方に働きかけて、冷えやすく、むくみやすい体を整えるのが、この処方の特徴です。

飲み方

一般的には、1日2〜3回、食前または食間(食後2時間ほど経った空腹時)に、水またはぬるま湯で服用します。

1回の量や回数は製品によって異なりますので、お使いの製品の説明書に従ってください。

よくある質問

Q当帰芍薬散はどんな方に向いていますか?

A
体力があまりなく、冷え症で貧血の傾向があり、疲れやすい方に用いられることが多い処方です。手足や腰の冷え、むくみ、めまい・立ちくらみなどを伴う場合によく使われています。

Q桂枝茯苓丸や加味逍遙散とはどう違いますか?

A
当帰芍薬散は、体力があまりなく、冷えやむくみがある方に用いられます。桂枝茯苓丸は比較的体力があり、のぼせや下腹部の張りがある方に、加味逍遙散は疲れやすく、イライラや不安感など気持ちの不調を伴う方に用いられることが多い処方です。

Q男性でも飲めますか?

A
はい。女性に使われることの多い処方ですが、冷えやむくみ、めまい、疲れやすさなどがあり、体質が合う場合には、男性が服用することもあります。

Qどのくらい飲み続ければ良いですか?

A
効果の感じ方には個人差があります。1か月ほど服用しても症状が良くならない場合は、服用を中止して、薬剤師・登録販売者・医師にご相談ください。

Q服用に注意が必要なのはどんな人ですか?

A
医師の治療を受けている方、胃腸の弱い方、妊娠中または妊娠の可能性がある方は、服用前に専門家にご相談ください。服用後に発疹・かゆみ、食欲不振、胃の不快感などがあらわれた場合は、服用を中止してご相談ください。

Q当帰芍薬散はツムラの何番ですか?

A
医療機関で処方されるツムラの医療用漢方製剤では、当帰芍薬散は「23番」です。この番号はツムラが製品につけている整理番号で、ほかのメーカーでは番号が異なったり、番号がついていなかったりします。同じ処方名でも、メーカーや製品によって生薬の量などが違う場合があるので、気になる方は薬剤師・登録販売者にご相談ください。

参考文献

服用にあたって

上記の効能・効果や構成生薬は、公的な医薬品情報に基づく一般的な内容です。実際の服用にあたっては、体質や他の服用薬との組み合わせによって適否が異なるため、自己判断での購入・服用ではなく、薬剤師・登録販売者・医師にご相談ください。

あなたの体質に合わせて調整することもできます

一心堂薬局では、当帰芍薬散のような既製の処方をそのままお渡しするだけでなく、問診を踏まえて生薬の配合バランスを調整するオーダーメイド漢方もご提案しています。「なんとなく合わない気がする」という方も、お気軽にご相談ください。

荻秀康
荻秀康(薬剤師) / 漢方専門 一心堂薬局
漢方薬局にて7年勤務。体質相談・オーダーメイド漢方のご提案を行っています。
本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、特定の効能を保証するものではありません。体質や症状には個人差があり、服用にあたっては薬剤師・登録販売者・医師にご相談ください。