消風散とは

消風散

消風散

しょうふうさん

かゆみが強く、分泌物が多いじゅくじゅくした湿疹・皮膚炎やじんましん、あせもなどに用いられる代表的な処方です。比較的体力がある方に向いています。

強いかゆみじゅくじゅくした湿疹じんましん・あせも患部の熱感夏に悪化しやすい

基本情報

消風散(しょうふうさん)は、中国・明の時代の医書『外科正宗(げかせいそう)』に収載されている処方で、石膏・地黄・当帰・防風・荊芥・苦参・蝉退など13種類の生薬から構成されています。

漢方では、かゆみを引き起こす原因を「風(ふう)」にたとえ、風が皮膚にとどまることでかゆくなると考えてきました。この「風」によるかゆみを「消して」散らすことから、「消風散」と名づけられました。

比較的体力がある方で、かゆみが強く、分泌物が多くてじゅくじゅくしている、患部に熱感があるといった皮膚トラブルに用いられます。湿疹・皮膚炎、じんましん、水虫、あせもなどに使われている処方です。暑くて湿度が高い季節に悪化しやすい方や、温まるとかゆみが強くなる方に向いているとされています。

効能・効果

一般用医薬品 添付文書情報より
体力中等度以上の人の皮膚疾患で、かゆみが強くて分泌物が多く、ときに局所の熱感があるものの次の諸症:
湿疹・皮膚炎、じんましん、水虫、あせも

構成生薬(13種類)消風散は、以下の13種類の生薬から構成されています。

こんな方におすすめ

  • かゆみが強くてかきむしってしまう
  • 湿疹がじゅくじゅくしている
  • 患部が赤く熱をもっている
  • 暑い季節や汗をかくと悪化する
  • 温まるとかゆみが強くなる

比較的体力があり、暑がりの方に向いている処方です。かゆみが強く、湿疹から分泌物が出てじゅくじゅくしている方、かさぶたができやすい方、患部が赤く熱をもっている方、夏に向かって悪化しやすい方、口が渇きやすい方などに用いられます。反対に、皮膚がカサカサと乾燥しているタイプの湿疹には向かず、かえって悪化することがあります。

漢方的な考え方

漢方では、皮膚のかゆみを引き起こす原因を「風(ふう)」と呼び、そこに余分な「熱」や「湿(しつ)」が加わると、赤みやかゆみが強くなり、じゅくじゅくした湿疹になると考えます。さらに、体をうるおす「血(けつ)」の巡りが滞ると、皮膚に栄養が届かず、症状が長引くとされています。

消風散は、防風・荊芥・牛蒡子・蝉退がかゆみの原因となる「風」を散らし、石膏・知母・苦参が皮膚の熱と炎症を冷まします。蒼朮と木通が余分な湿を取り除き、当帰・地黄・胡麻が血を補って巡らせ、皮膚をうるおします。甘草が全体の働きを調和させます。かゆみを散らしながら熱と湿を取り除き、皮膚の状態を整えるのが、この処方の特徴です。

飲み方

一般的には、1日2〜3回、食前または食間(食後2時間ほど経った空腹時)に、水またはぬるま湯で服用します。

1回の量や回数は製品によって異なりますので、お使いの製品の説明書に従ってください。お子さまに飲ませる場合は、年齢に合わせた量を守り、保護者の方が必ず付き添ってください。

よくある質問

Q消風散はどんな方に向いていますか?

A
比較的体力がある方で、かゆみが強く、分泌物が多くじゅくじゅくしている湿疹・皮膚炎、じんましん、水虫、あせもなどに用いられることが多い処方です。暑い季節に悪化しやすい方や、温まるとかゆみが強くなる方に向いています。

Q乾燥してカサカサした湿疹にも使えますか?

A
消風散は、じゅくじゅくした湿疹に向いている処方です。皮膚が乾燥しているタイプの湿疹では、かえって症状が悪化することがあります。乾燥が目立つ場合は、ほかの処方が合うこともあるので、薬剤師や登録販売者にご相談ください。

Q十味敗毒湯とはどう違いますか?

A
十味敗毒湯は、赤みや腫れがあり、ときに化膿する皮膚トラブルの初期に幅広く用いられます。消風散は、かゆみが強く、分泌物が多くてじゅくじゅくした、慢性化しやすい湿疹に用いられることが多い処方です。

Qどのくらい飲み続ければ良いですか?

A
効果の感じ方には個人差があります。お使いの製品の説明書に書かれている期間服用しても症状が良くならない場合は、服用を中止して、薬剤師・登録販売者・医師にご相談ください。

Q服用に注意が必要なのはどんな人ですか?

A
消風散には甘草が含まれています。ほかに甘草を含む漢方薬や薬を飲んでいる方、医師の治療を受けている方、妊娠中または授乳中の方、胃腸が弱い方、食欲不振や吐き気がある方、体力が衰えている方、高齢の方、むくみのある方、高血圧・心臓病・腎臓病と診断された方は、服用前に専門家にご相談ください。服用後に食欲不振、胃の不快感、吐き気、軟便・下痢などがあらわれた場合は、服用を中止してご相談ください。

Q消風散はツムラの何番ですか?

A
医療機関で処方されるツムラの医療用漢方製剤では、消風散は「22番」です。この番号はツムラが製品につけている整理番号で、ほかのメーカーでは番号が異なったり、番号がついていなかったりします。同じ処方名でも、メーカーや製品によって生薬の量などが違う場合があるので、気になる方は薬剤師・登録販売者にご相談ください。

参考文献

服用にあたって

上記の効能・効果や構成生薬は、公的な医薬品情報に基づく一般的な内容です。実際の服用にあたっては、体質や他の服用薬との組み合わせによって適否が異なるため、自己判断での購入・服用ではなく、薬剤師・登録販売者・医師にご相談ください。

あなたの体質に合わせて調整することもできます

一心堂薬局では、消風散のような既製の処方をそのままお渡しするだけでなく、問診を踏まえて生薬の配合バランスを調整するオーダーメイド漢方もご提案しています。「なんとなく合わない気がする」という方も、お気軽にご相談ください。

荻秀康
荻秀康(薬剤師) / 漢方専門 一心堂薬局
漢方薬局にて7年勤務。体質相談・オーダーメイド漢方のご提案を行っています。
本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、特定の効能を保証するものではありません。体質や症状には個人差があり、服用にあたっては薬剤師・登録販売者・医師にご相談ください。