湿疹とは

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湿疹とは

赤み、かゆみ、ジュクジュクした感じ——湿疹は、さまざまな皮膚トラブルをまとめて指す、とても身近な言葉です。原因、体質別に見た漢方でのアプローチをまとめました。

湿疹のイメージ
湿疹(皮膚炎)は、似た症状を示す皮膚病の総称です

湿疹(皮膚炎)とは、赤み・かゆみ・ブツブツ・ジュクジュクした状態などを特徴とする、似た症状を示す皮膚病の総称です。発症のメカニズムや原因、症状の現れ方によって、さらに細かい名前がつけられています。たとえば、部位に応じた「手湿疹」、皮脂の多い部位にできる「脂漏性皮膚炎」、原因物質との接触でできる「接触皮膚炎(かぶれ)」、経過に応じた「急性湿疹」「慢性湿疹」などがあります。アトピー性皮膚炎も、この湿疹の一種です。

主な原因は、外部からの刺激(洗剤・化粧品・金属・植物など)、皮膚のバリア機能の低下、乾燥、汗、アレルギー体質などが複雑に関わっているとされています。かくことで皮膚のバリア機能がさらに壊れ、かゆみが増して悪化する「かゆみ→掻く→悪化」という悪循環に陥りやすいのも特徴です。

漢方(東洋医学)では、湿疹を体内の余分な熱や湿気(湿熱)、あるいは血の不足(血虚)として捉え、症状の現れ方(ジュクジュクして湿潤傾向が強いか、化膿しやすいか、乾燥してカサカサするか)に応じた処方が用いられます。

CHECK

こんな症状の変化、思い当たりませんか

当てはまるものにチェックを入れてみてください。

皮膚が赤くなり、かゆみがある
ジュクジュクした状態や、分泌物が出ることがある
膿を持ったブツブツができやすい
皮膚が乾燥し、カサカサしている
冬場や夜間にかゆみが強くなる
特定のもの(洗剤・金属・化粧品など)に触れると症状が出る
0/6 が当てはまりました まずは気軽な気持ちでチェックしてみましょう。

※個人差があります。原因が分からない、症状が長引く場合は、まず皮膚科への相談をおすすめします。

TYPE

体質別に見る、漢方でのアプローチ

漢方では、湿疹の現れ方(湿潤傾向が強いか、化膿しやすいか、乾燥が目立つか)に応じて、処方の考え方が異なります。

TYPE 01

湿潤・かゆみタイプ(ジュクジュクしやすい方)

湿潤・かゆみタイプ

分泌物が多く、かゆみが強いタイプです。汗をかきやすい部位に症状が出やすい方に用いられることが多い処方です。

代表処方:消風散
TYPE 02

化膿傾向タイプ(幅広い症状に用いられる方)

化膿傾向タイプ

化膿しやすい皮膚症状に用いられる、バランスの良い処方です。急性・慢性を問わず、幅広い湿疹に用いられることが多い処方です。

代表処方:十味敗毒湯
TYPE 03

乾燥タイプ(冷え・カサカサが目立つ方)

乾燥タイプ

冷え性で、皮膚が乾燥する傾向のあるタイプです。冬場に悪化しやすい、夜間のかゆみが強いといった方に用いられることが多い処方です。

代表処方:当帰飲子

掻き壊しに注意し、長引く場合は皮膚科へ

掻くことで皮膚のバリア機能がさらに壊れ、悪循環に陥りやすくなります。かゆいときは冷やすなどして、できるだけ掻かないようにしてください。原因が分からない、症状が長引く、広範囲に広がるといった場合は、自己判断せず皮膚科を受診することをおすすめします。

処方比較

代表的な漢方処方

消風散しょうふうさん
湿潤傾向・かゆみが強い方に。分泌物の多いジュクジュクした患部に用いられる処方
十味敗毒湯じゅうみはいどくとう
化膿しやすい方に。バランスが良く幅広い湿疹に用いられる処方
当帰飲子とうきいんし
冷え性・乾燥が目立つ方に。血を補い肌に潤いを与える処方

この3タイプは、あくまで「大まかな目安」です

実際には複数のタイプが混ざっていたり、体力・季節・生活の変化によって体質は少しずつ動いています。チェックリストやこのタイプ解説だけで「自分は〇〇タイプだ」と決めて既製の漢方薬を選ぶと、本来の体質とずれてしまうことも少なくありません。一心堂薬局では、既製の処方をそのまま当てはめるのではなく、専門家がお一人おひとりを丁寧に問診し、そのときの体質にぴったり合わせたオーダーメイドの漢方薬をご提案しています。

症例

実際の相談・症例動画

YouTube内で、この症状に関する実際のご相談・症例が紹介されています。

SELF CARE

漢方薬以外にできる養生法

🧴保湿剤でこまめにスキンケアを行う
🧼洗浄力の強すぎる洗剤・せっけんを控える
❄️かゆいときは掻かずに冷やす
🩺原因が分からず長引く場合は皮膚科で相談する
FAQ

よくある質問

Q湿疹とアトピー性皮膚炎はどう違いますか?
A湿疹(皮膚炎)は、似た症状を示す皮膚病の総称です。そのうち、発症のメカニズムが分かっているものに個別の名前がつけられており、アトピー性皮膚炎もその一つです。つまり、アトピー性皮膚炎は湿疹の中の一種類という位置づけになります。
Q湿疹はうつりますか?
A湿疹の多くは、感染症ではなくアレルギーや刺激に対する皮膚の反応であり、人にうつることはありません。ただし、とびひ(伝染性膿痂疹)など感染性の皮膚疾患と紛らわしい場合もあるため、判断に迷う場合は皮膚科にご相談ください。
Qかゆくても掻いてはいけないのはなぜですか?
A掻くことによって皮膚のバリア機能が壊れ、細菌やアレルギーの原因物質が入りやすくなります。さらにかゆみが増し、化膿することもあるため、かゆいときは冷やすなどして、できるだけ掻かないようにすることが大切です。
Q漢方薬だけで治療できますか?
A湿疹の治療は、原因物質を避けること(可能な場合)と、ステロイド外用薬などによる薬物療法が基本です。漢方薬は、この治療と並行して、体質面のサポートとして用いられることがあります。
まとめ

要点のおさらい

  • 湿疹(皮膚炎)は、似た症状を示す皮膚病の総称で、アトピー性皮膚炎もその一種です
  • 外部刺激・バリア機能の低下・乾燥・アレルギー体質などが複雑に関わって発症します
  • 漢方では症状の現れ方に応じて、消風散・十味敗毒湯・当帰飲子などが使い分けられます
  • 掻き壊しによる悪循環に注意し、長引く場合は皮膚科への相談が大切です
参考文献・出典

この記事の情報源

荻秀康
荻秀康(薬剤師) / 漢方専門 一心堂薬局
漢方薬局にて7年勤務。日々の体調管理や体質改善について、YouTubeやSNSでも発信しています。
本コラムは一般的な情報提供を目的としたものであり、診断や治療を保証するものではありません。症状の程度には個人差がありますので、気になる症状がある場合は早めに専門家へご相談ください。
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