疎経活血湯とは

疎経活血湯

疎経活血湯

そけいかっけつとう

関節痛や神経痛、腰痛、筋肉痛など、痛みやしびれに用いられる代表的な処方です。血の巡りを良くして痛みをやわらげ、体力が中くらいの方に向いています。

関節痛・神経痛腰痛・坐骨神経痛筋肉痛手足のしびれ夜や冷えで痛みが強まる

基本情報

疎経活血湯(そけいかっけつとう)は、中国・明の時代の医書『万病回春(まんびょうかいしゅん)』に収載されている処方で、当帰・芍薬・川芎・地黄・桃仁・蒼朮・茯苓・牛膝・威霊仙・羌活・防風・防已・竜胆・白芷・陳皮・生姜・甘草の17種類の生薬から構成されています。

体の中のエネルギーの通り道(経絡:けいらく)の滞りを「疎通」させ、血(けつ)の巡りを「活発」にすることから、「疎経活血湯」と名づけられました。

体力が中くらいの方で、痛みがあり、ときにしびれを伴う場合に用いられます。関節痛や神経痛、腰痛、筋肉痛などに使われている処方で、特に腰から足にかけての痛みやしびれ、夜間や冷えによって強くなる痛みによく用いられています。

効能・効果

一般用医薬品 添付文書情報より
体力中等度で、痛みがあり、ときにしびれがあるものの次の諸症:
関節痛、神経痛、腰痛、筋肉痛

構成生薬(17種類)疎経活血湯は、以下の17種類の生薬から構成されています。

こんな方におすすめ

  • 腰から足にかけて痛む
  • 手足にしびれがある
  • 関節や筋肉が痛む
  • 夜になると痛みが強くなる
  • 冷えや雨の日に痛みが増す

体力が中くらいの方に向いている処方です。腰から足にかけての痛みやしびれがある方、関節や筋肉の痛みが続く方、夜間や明け方に痛みが強くなる方、冷えや湿気の多い日に痛みが増す方、肌につやがなく血の巡りが悪いと感じる方などに用いられます。坐骨神経痛や腰痛によく使われている処方です。

漢方的な考え方

漢方では、全身をくまなく巡るエネルギーの通り道を「経絡(けいらく)」と呼びます。冷えや湿気などの邪気によってこの経絡がふさがれ、さらに「血(けつ)」が不足したり巡りが悪くなったりすると、筋肉や関節、神経に痛みやしびれが起こると考えられています。

疎経活血湯は、当帰・芍薬・川芎・地黄・桃仁・牛膝が血を補いながら巡りを良くし、威霊仙・羌活・防風・白芷・防已・蒼朮・茯苓が関節や筋肉にたまった冷えや湿気を取り除きます。竜胆がこもった熱を冷まし、陳皮・生姜・甘草が胃腸を守りながら全体を調和させます。経絡の滞りを通して血の巡りを良くし、痛みやしびれをやわらげるのが、この処方の特徴です。

飲み方

一般的には、1日2〜3回、食前または食間(食後2時間ほど経った空腹時)に、水またはぬるま湯で服用します。

1回の量や回数は製品によって異なりますので、お使いの製品の説明書に従ってください。

よくある質問

Q疎経活血湯はどんな方に向いていますか?

A
体力が中くらいの方で、関節痛や神経痛、腰痛、筋肉痛などの痛みがあり、ときにしびれを伴う場合に用いられることが多い処方です。腰から足にかけての痛みやしびれによく使われています。

Q桂枝加朮附湯や牛車腎気丸とはどう違いますか?

A
桂枝加朮附湯は、体力があまりなく冷えが強い方の、冷えると悪化する関節痛に用いられます。牛車腎気丸は、足腰の冷えに加えて、頻尿やむくみなど排尿のお悩みを伴う方に用いられます。疎経活血湯は、血の巡りの悪さを背景にした痛みやしびれに幅広く用いられることが多い処方です。

Qどのくらい飲み続ければ良いですか?

A
効果の感じ方には個人差があります。お使いの製品の説明書に書かれている期間服用しても症状が良くならない場合は、服用を中止して、薬剤師・登録販売者・医師にご相談ください。

Qすぐに病院に行ったほうがいい痛みはありますか?

A
足に力が入らない、排尿や排便がしにくい、しびれが急に広がる、発熱を伴う、転倒や事故のあとに痛むといった場合は、早めに医療機関を受診してください。

Q服用に注意が必要なのはどんな人ですか?

A
疎経活血湯には甘草が含まれています。ほかに甘草を含む漢方薬や薬を飲んでいる方、医師の治療を受けている方、妊娠中または妊娠の可能性がある方、胃腸が弱く下痢しやすい方、高齢の方、むくみのある方、高血圧・心臓病・腎臓病と診断された方は、服用前に専門家にご相談ください。まれに、手足のだるさ・しびれ・つっぱり感・脱力感、血圧の上昇やむくみ(偽アルドステロン症・ミオパチー)があらわれることがあります。その場合はすぐに服用を中止し、医師の診療を受けてください。

Q疎経活血湯はツムラの何番ですか?

A
医療機関で処方されるツムラの医療用漢方製剤では、疎経活血湯は「53番」です。この番号はツムラが製品につけている整理番号で、ほかのメーカーでは番号が異なったり、番号がついていなかったりします。同じ処方名でも、メーカーや製品によって生薬の量などが違う場合があるので、気になる方は薬剤師・登録販売者にご相談ください。

参考文献

服用にあたって

上記の効能・効果や構成生薬は、公的な医薬品情報に基づく一般的な内容です。実際の服用にあたっては、体質や他の服用薬との組み合わせによって適否が異なるため、自己判断での購入・服用ではなく、薬剤師・登録販売者・医師にご相談ください。

あなたの体質に合わせて調整することもできます

一心堂薬局では、疎経活血湯のような既製の処方をそのままお渡しするだけでなく、問診を踏まえて生薬の配合バランスを調整するオーダーメイド漢方もご提案しています。「なんとなく合わない気がする」という方も、お気軽にご相談ください。

荻秀康
荻秀康(薬剤師) / 漢方専門 一心堂薬局
漢方薬局にて7年勤務。体質相談・オーダーメイド漢方のご提案を行っています。
本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、特定の効能を保証するものではありません。体質や症状には個人差があり、服用にあたっては薬剤師・登録販売者・医師にご相談ください。