小青竜湯とは

小青竜湯

小青竜湯

しょうせいりゅうとう

水のような鼻水やくしゃみ、うすい水っぽいたんを伴うせきに用いられる代表的な処方です。花粉症やアレルギー性鼻炎、鼻かぜによく使われ、眠くなる成分は含まれていません。

水のような鼻水くしゃみ花粉症・アレルギー性鼻炎うすいたんを伴うせき眠くならない

基本情報

小青竜湯(しょうせいりゅうとう)は、中国・後漢の時代にまとめられた医書『傷寒論(しょうかんろん)』『金匱要略(きんきようりゃく)』に収載されている処方で、麻黄・桂皮・芍薬・乾姜・細辛・五味子・半夏・甘草の8種類の生薬から構成されています。8つの生薬のうち6つが体を温める性質をもっています。

「青竜」は中国の神話に登場する四神のひとつで、東を守る神とされています。主な生薬である麻黄の青(緑)色にちなんで名づけられたともいわれ、より作用の強い「大青竜湯」に対して「小」が付けられています。

体力が中くらいか、やや虚弱な方で、水のような鼻水や、うすい水っぽいたんを伴うせきが出る場合に用いられます。花粉症やアレルギー性鼻炎、鼻炎、かぜ、気管支炎、気管支ぜんそく、むくみなどに使われている処方です。眠くなる成分が入っていないため、日中の鼻水やくしゃみのつらさにも使いやすい処方です。

効能・効果

一般用医薬品 添付文書情報より
体力中等度又はやや虚弱で、うすい水様のたんを伴うせきや鼻水が出るものの次の諸症:
気管支炎、気管支ぜんそく、鼻炎、アレルギー性鼻炎、むくみ、感冒、花粉症

構成生薬(8種類)小青竜湯は、以下の8種類の生薬から構成されています。

こんな方におすすめ

  • 水のような鼻水が止まらない
  • くしゃみが続けて出る
  • 花粉の季節に鼻水や目のかゆみがつらい
  • うすい水っぽいたんを伴うせきが出る
  • 眠くならない鼻炎の薬を探している

体力が中くらいか、やや虚弱な方に向いている処方です。水のような透明な鼻水がたくさん出る方、くしゃみが続けて出る方、花粉症やアレルギー性鼻炎の方、うすい水っぽいたんを伴うせきが出る方、体が冷えやすい方などに用いられます。黄色や緑色のねばねばした鼻水やたんが出る場合には、ほかの処方が合うことがあります。

漢方的な考え方

漢方では、体が冷えて「水(すい)」の巡りが滞ると、余分な水分が鼻や気管支にあふれ出て、水のような鼻水やくしゃみ、うすいたんを伴うせきとして現れると考えます。花粉症の季節の止まらない鼻水も、こうした状態と捉えられています。

小青竜湯は、麻黄・桂皮・乾姜・細辛が体を内側から温めて、鼻や気管支にたまった余分な水分をさばきます。半夏がたんやせきを鎮め、五味子と芍薬が働きすぎを抑えてバランスを整え、甘草が全体を調和させます。体を温めて水の巡りを整え、あふれ出る鼻水やせきを鎮めるのが、この処方の特徴です。

飲み方

一般的には、1日2〜3回、食前または食間(食後2時間ほど経った空腹時)に、水またはぬるま湯で服用します。

1回の量や回数は製品によって異なりますので、お使いの製品の説明書に従ってください。お子さまに飲ませる場合は、年齢に合わせた量を守り、保護者の方が必ず付き添ってください。眠くなる成分は含まれていませんが、ほかのかぜ薬や鼻炎薬と一緒に飲む場合は、事前にご相談ください。

よくある質問

Q小青竜湯はどんな方に向いていますか?

A
体力が中くらいか、やや虚弱な方で、水のような鼻水やくしゃみ、うすい水っぽいたんを伴うせきがある場合に用いられることが多い処方です。花粉症やアレルギー性鼻炎、鼻かぜによく使われています。

Q飲むと眠くなりますか?

A
小青竜湯には、眠くなる成分は含まれていません。仕事中や車の運転をする方など、眠くなっては困る方の鼻水やくしゃみにも使いやすい処方です。

Q黄色い鼻水にも使えますか?

A
小青竜湯は、水のような透明な鼻水に向いている処方です。黄色や緑色のねばねばした鼻水やたんが出る場合は、ほかの処方が合うことがあるので、薬剤師や登録販売者にご相談ください。

Qどのくらい飲み続ければ良いですか?

A
1か月ほど(かぜに服用する場合は5〜6日間)服用しても症状が良くならない場合は、服用を中止して、薬剤師・登録販売者・医師にご相談ください。

Q服用に注意が必要なのはどんな人ですか?

A
小青竜湯には、心臓や血圧に影響することのある麻黄と、甘草が含まれています。医師の治療を受けている方、妊娠中の方、体力が衰えている方、胃腸が弱い方、汗をかきやすい方、高齢の方、むくみのある方、排尿しにくい方、高血圧・心臓病・腎臓病・甲状腺の病気と診断された方は、服用前に専門家にご相談ください。ほかのかぜ薬や、麻黄・甘草を含む漢方薬と一緒に飲む場合も、事前にご相談ください。服用後に発疹・かゆみ、吐き気、食欲不振、胃の不快感などがあらわれた場合は、服用を中止してご相談ください。まれに、息切れ・空せき・発熱(間質性肺炎)、手足のだるさ・しびれ・脱力感(偽アルドステロン症)、皮膚や白目が黄色くなる・全身のだるさ(肝機能障害)などがあらわれることがあります。その場合はすぐに服用を中止し、医師の診療を受けてください。

Q小青竜湯はツムラの何番ですか?

A
医療機関で処方されるツムラの医療用漢方製剤では、小青竜湯は「19番」です。この番号はツムラが製品につけている整理番号で、ほかのメーカーでは番号が異なったり、番号がついていなかったりします。同じ処方名でも、メーカーや製品によって生薬の量などが違う場合があるので、気になる方は薬剤師・登録販売者にご相談ください。

参考文献

服用にあたって

上記の効能・効果や構成生薬は、公的な医薬品情報に基づく一般的な内容です。実際の服用にあたっては、体質や他の服用薬との組み合わせによって適否が異なるため、自己判断での購入・服用ではなく、薬剤師・登録販売者・医師にご相談ください。

あなたの体質に合わせて調整することもできます

一心堂薬局では、小青竜湯のような既製の処方をそのままお渡しするだけでなく、問診を踏まえて生薬の配合バランスを調整するオーダーメイド漢方もご提案しています。「なんとなく合わない気がする」という方も、お気軽にご相談ください。

荻秀康
荻秀康(薬剤師) / 漢方専門 一心堂薬局
漢方薬局にて7年勤務。体質相談・オーダーメイド漢方のご提案を行っています。
本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、特定の効能を保証するものではありません。体質や症状には個人差があり、服用にあたっては薬剤師・登録販売者・医師にご相談ください。