桔梗湯とは

桔梗湯

桔梗湯

ききょうとう

のどが腫れて痛むときや、扁桃炎・扁桃周囲炎に用いられる代表的な処方です。桔梗と甘草のわずか2つの生薬からなり、体力に関わらず使えます。口に含んで、のどをうるおすようにゆっくり飲むのが特徴です。

のどの腫れ・痛み扁桃炎のどのイガイガ体力に関わらず使える口に含んで飲む

基本情報

桔梗湯(ききょうとう)は、中国・後漢の時代にまとめられた医書『傷寒論(しょうかんろん)』に収載されている処方で、桔梗と甘草のわずか2種類の生薬から構成されています。主な生薬である「桔梗(ききょう)」の名前が、そのまま処方の名前になっています。

桔梗は、秋の七草のひとつとして知られるキキョウの根で、のどの腫れや痛みをやわらげ、たんや膿を出しやすくする生薬です。甘草は、炎症や痛みをやわらげる働きがあります。

体力に関わらず使え、のどが腫れて痛み、ときにせきが出る方の、扁桃炎や扁桃周囲炎に用いられます。口に含んで少しずつ溶かしながら飲むことで、のどに直接働きかけるように服用します。

効能・効果

一般用医薬品 添付文書情報より
体力に関わらず使用でき、のどがはれて痛み、ときにせきがでるものの次の諸症:
扁桃炎、扁桃周囲炎

構成生薬(2種類)桔梗湯は、以下の2種類の生薬から構成されています。

こんな方におすすめ

  • のどが腫れて痛む
  • つばを飲み込むとのどが痛い
  • 扁桃炎をくり返しやすい
  • のどのイガイガが気になる
  • のどの痛みと一緒にせきが出る

体力に関わらず使える処方です。のどが赤く腫れて痛む方、つばや食べものを飲み込むとのどが痛む方、扁桃炎をくり返しやすい方、かぜのひきはじめにのどがイガイガする方、のどの痛みと一緒にせきが出る方などに用いられます。

漢方的な考え方

漢方では、のどに「熱」がこもって炎症が起こると、赤く腫れて痛み、ときに膿をもつようになると考えます。

桔梗湯は、桔梗がのどの腫れを鎮めて、たんや膿を出しやすくし、甘草がのどの炎症と痛みをやわらげます。2つの生薬が直接のどに働きかけるよう、口に含んでゆっくり飲むのが基本です。シンプルな組み合わせで、のどの腫れと痛みを素早く鎮めるのが、この処方の特徴です。

飲み方

一般的には、1日2〜3回、食前または食間(食後2時間ほど経った空腹時)に服用します。

少量ずつ口に含み、水またはぬるま湯で少しずつ溶かしながら、のどをうるおすようにゆっくり飲み込んでください。1回の量や回数は製品によって異なりますので、お使いの製品の説明書に従ってください。お子さまに飲ませる場合は、年齢に合わせた量を守り、保護者の方が必ず付き添ってください(2歳未満は服用できない製品があります)。

よくある質問

Q桔梗湯はどんな方に向いていますか?

A
体力に関わらず使え、のどが腫れて痛み、ときにせきが出る方の、扁桃炎や扁桃周囲炎に用いられることが多い処方です。

Qどうやって飲むと良いですか?

A
少量ずつ口に含み、水またはぬるま湯で少しずつ溶かしながら、のどをうるおすようにゆっくり飲み込むのが基本です。のどに直接触れるように飲むことで、腫れや痛みに働きかけます。

Q小柴胡湯加桔梗石膏とはどう違いますか?

A
桔梗湯は、のどの腫れや痛みだけがある場合に、体力に関わらず用いられます。小柴胡湯加桔梗石膏は、比較的体力がある方で、のどの痛みに加えて口の苦みや食欲不振など、かぜをこじらせた症状を伴う場合に用いられることが多い処方です。

Qどのくらい飲み続ければ良いですか?

A
5〜6回服用しても症状が良くならない場合は、服用を中止して、薬剤師・登録販売者・医師にご相談ください。長期間続けて服用する場合も、専門家にご相談ください。口が開けにくい、つばが飲み込めない、声がこもる、高熱が続く、息苦しいといった場合は、すぐに医療機関を受診してください。

Q服用に注意が必要なのはどんな人ですか?

A
桔梗湯には甘草が含まれています。ほかに甘草を含む漢方薬や薬を飲んでいる方、医師の治療を受けている方、妊娠中または妊娠の可能性がある方、胃腸が弱く下痢しやすい方、高齢の方、むくみのある方、高血圧・心臓病・腎臓病と診断された方は、服用前に専門家にご相談ください。服用後に食欲不振や胃の不快感があらわれた場合は、服用を中止してご相談ください。まれに、手足のだるさ・しびれ・つっぱり感・脱力感・筋肉痛(偽アルドステロン症・ミオパチー)があらわれることがあります。その場合はすぐに服用を中止し、医師の診療を受けてください。

Q桔梗湯はツムラの何番ですか?

A
医療機関で処方されるツムラの医療用漢方製剤では、桔梗湯は「138番」です。この番号はツムラが製品につけている整理番号で、ほかのメーカーでは番号が異なったり、番号がついていなかったりします。同じ処方名でも、メーカーや製品によって生薬の量などが違う場合があるので、気になる方は薬剤師・登録販売者にご相談ください。

参考文献

服用にあたって

上記の効能・効果や構成生薬は、公的な医薬品情報に基づく一般的な内容です。実際の服用にあたっては、体質や他の服用薬との組み合わせによって適否が異なるため、自己判断での購入・服用ではなく、薬剤師・登録販売者・医師にご相談ください。

あなたの体質に合わせて調整することもできます

一心堂薬局では、桔梗湯のような既製の処方をそのままお渡しするだけでなく、問診を踏まえて生薬の配合バランスを調整するオーダーメイド漢方もご提案しています。「なんとなく合わない気がする」という方も、お気軽にご相談ください。

荻秀康
荻秀康(薬剤師) / 漢方専門 一心堂薬局
漢方薬局にて7年勤務。体質相談・オーダーメイド漢方のご提案を行っています。
本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、特定の効能を保証するものではありません。体質や症状には個人差があり、服用にあたっては薬剤師・登録販売者・医師にご相談ください。