小柴胡湯加桔梗石膏とは

小柴胡湯加桔梗石膏

小柴胡湯加桔梗石膏

しょうさいことうかききょうせっこう

のどが赤く腫れて痛むときや、扁桃炎・扁桃周囲炎などに用いられる代表的な処方です。小柴胡湯に、のどの痛みをやわらげる桔梗と熱を冷ます石膏を加えたもので、比較的体力がある方に向いています。

のどの腫れ・痛み扁桃炎こじらせたかぜ口の苦み・食欲不振比較的体力がある

基本情報

小柴胡湯加桔梗石膏(しょうさいことうかききょうせっこう)は、日本で経験的に用いられてきた処方で、柴胡・半夏・黄芩・人参・大棗・甘草・生姜・桔梗・石膏の9種類の生薬から構成されています。

かぜをこじらせたときや胃腸の不調に用いる「小柴胡湯(しょうさいことう)」に、のどの腫れや痛みをやわらげる「桔梗(ききょう)」と、熱を冷ます「石膏(せっこう)」を加えたことから、この名がつけられました。

比較的体力があり、ときにわき腹からみぞおちのあたりが張って苦しく、食欲不振や口の苦みがあり、のどが腫れて痛む方の、のどの痛み、扁桃炎、扁桃周囲炎に用いられます。かぜが数日たってこじれ、のどの痛みが強くなってきたときによく使われています。

効能・効果

一般用医薬品 添付文書情報より
比較的体力があり、ときに脇腹(腹)からみぞおちあたりにかけて苦しく、食欲不振や口の苦味があり、舌に白苔がつき、のどがはれて痛むものの次の諸症:
のどの痛み、扁桃炎、扁桃周囲炎

構成生薬(9種類)小柴胡湯加桔梗石膏は、以下の9種類の生薬から構成されています。

こんな方におすすめ

  • のどが赤く腫れて痛む
  • 扁桃炎をくり返しやすい
  • かぜをこじらせてのどが痛い
  • 口が苦く食欲がない
  • のどの熱っぽさがある

比較的体力がある方に向いている処方です。のどが赤く腫れて痛む方、つばを飲み込むのもつらい方、扁桃炎をくり返しやすい方、かぜが数日たってこじれ、のどの痛みが強くなってきた方、口が苦く食欲がない方、わき腹からみぞおちのあたりが張って苦しい方などに用いられます。

漢方的な考え方

漢方では、かぜの邪気が体の表面から一歩奥へ入り込み、表面と内側の中間(半表半裏:はんぴょうはんり)にとどまった状態を、かぜのこじれた段階と考えます。この段階では、口の苦みや食欲不振、わき腹の張りなどが現れ、そこに「熱」がこもるとのどが赤く腫れて痛むとされています。

小柴胡湯加桔梗石膏は、柴胡と黄芩が体の中間にこもった熱と邪気を取り除き、半夏・生姜・人参・大棗・甘草が胃腸の働きを整えます(ここまでが小柴胡湯)。そこに、桔梗がのどの腫れや痛みをやわらげて膿を出しやすくし、石膏がのどにこもった強い熱を冷まします。こじれたかぜの熱を冷ましながら、のどの炎症を鎮めるのが、この処方の特徴です。

飲み方

一般的には、1日2〜3回、食前または食間(食後2時間ほど経った空腹時)に、水またはぬるま湯で服用します。

1回の量や回数は製品によって異なりますので、お使いの製品の説明書に従ってください。のどに熱っぽさがあるときは、冷ました水で飲んでもかまいません。生後3か月未満の乳児は服用できません。

よくある質問

Q小柴胡湯加桔梗石膏はどんな方に向いていますか?

A
比較的体力がある方で、のどが赤く腫れて痛む場合や、扁桃炎・扁桃周囲炎に用いられることが多い処方です。かぜが数日たってこじれ、のどの痛みが強くなってきたときによく使われています。

Q小柴胡湯とはどう違いますか?

A
小柴胡湯加桔梗石膏は、小柴胡湯にのどの腫れや痛みをやわらげる桔梗と、熱を冷ます石膏を加えた処方です。小柴胡湯がかぜの後期や胃腸の不調に用いられるのに対して、小柴胡湯加桔梗石膏は、のどの腫れや痛み、扁桃炎など、のどの炎症に特化して用いられます。

Qのどの痛みに使うほかの漢方薬とはどう違いますか?

A
のどの痛みだけであれば、桔梗湯などが用いられます。小柴胡湯加桔梗石膏は、のどの腫れや痛みに加えて、口の苦みや食欲不振などかぜのこじれた症状を伴う場合や、扁桃炎をくり返しやすい場合に用いられることが多い処方です。

Qどのくらい飲み続ければ良いですか?

A
1週間ほど服用しても症状が良くならない場合は、服用を中止して、薬剤師・登録販売者・医師にご相談ください。長期間続けて服用する場合も、専門家にご相談ください。口が開けにくい、つばが飲み込めない、声がこもる、高熱が続く、息苦しいといった場合は、扁桃周囲に膿がたまっていることもあります。すぐに医療機関を受診してください。

Q服用に注意が必要なのはどんな人ですか?

A
小柴胡湯加桔梗石膏には甘草が含まれています。医師の治療を受けている方(インターフェロン製剤で治療中の方を含む)、妊娠中または妊娠の可能性がある方、体力が衰えている方、胃腸の弱い方、高齢の方、今までに薬で発疹・かゆみなどを起こしたことがある方、むくみのある方、高血圧・心臓病・腎臓病と診断された方は、服用前に専門家にご相談ください。生後3か月未満の乳児には飲ませないでください。服用後に発疹・発赤、かゆみなどがあらわれた場合は、服用を中止してご相談ください。まれに、息切れ・空せき・発熱(間質性肺炎)、手足のだるさ・しびれ・脱力感(偽アルドステロン症・ミオパチー)、皮膚や白目が黄色くなる・全身のだるさ(肝機能障害)などがあらわれることがあります。その場合はすぐに服用を中止し、医師の診療を受けてください。

Q小柴胡湯加桔梗石膏はツムラの何番ですか?

A
医療機関で処方されるツムラの医療用漢方製剤では、小柴胡湯加桔梗石膏は「109番」です。この番号はツムラが製品につけている整理番号で、ほかのメーカーでは番号が異なったり、番号がついていなかったりします。同じ処方名でも、メーカーや製品によって生薬の量などが違う場合があるので、気になる方は薬剤師・登録販売者にご相談ください。

参考文献

服用にあたって

上記の効能・効果や構成生薬は、公的な医薬品情報に基づく一般的な内容です。実際の服用にあたっては、体質や他の服用薬との組み合わせによって適否が異なるため、自己判断での購入・服用ではなく、薬剤師・登録販売者・医師にご相談ください。

あなたの体質に合わせて調整することもできます

一心堂薬局では、小柴胡湯加桔梗石膏のような既製の処方をそのままお渡しするだけでなく、問診を踏まえて生薬の配合バランスを調整するオーダーメイド漢方もご提案しています。「なんとなく合わない気がする」という方も、お気軽にご相談ください。

荻秀康
荻秀康(薬剤師) / 漢方専門 一心堂薬局
漢方薬局にて7年勤務。体質相談・オーダーメイド漢方のご提案を行っています。
本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、特定の効能を保証するものではありません。体質や症状には個人差があり、服用にあたっては薬剤師・登録販売者・医師にご相談ください。