乾癬とは
乾癬とは
境目のはっきりした赤み、盛り上がり、銀白色のフケのようなかさぶた——それは乾癬(かんせん)かもしれません。免疫の働きが関わる慢性の皮膚疾患です。原因、体質別に見た漢方でのアプローチをまとめました。
乾癬とは、皮膚の細胞が通常よりも速く入れ替わることで起こる、慢性の皮膚疾患です。免疫を司る細胞から特定のタンパク質(サイトカイン)が過剰に分泌されることで、表皮細胞のターンオーバー(生まれ変わりの周期)が極端に短くなり、皮膚の表面が厚く盛り上がって、鱗屑(りんせつ)と呼ばれる銀白色のかさぶたのようなものがボロボロと剥がれ落ちます。最も一般的なタイプは尋常性乾癬(じんじょうせいかんせん)と呼ばれ、乾癬全体の約9割を占めています。
乾癬になりやすい体質が遺伝することはありますが、病気自体が必ず遺伝するわけではなく、日本人での家族内発症率は4〜5%程度とされています。不規則な生活や食習慣、喫煙、ストレス、肥満、感染症などの環境要因が重なることで発症すると考えられています。患者さんの3〜10%程度には、指などの関節に腫れや痛みを伴う「乾癬性関節炎」がみられることもあります。
漢方(東洋医学)では、乾癬のような慢性の炎症性皮膚疾患を、皮膚のターンオーバー亢進に伴う慢性の炎症、すなわち血のめぐりの滞り(瘀血)を基本とした状態と捉えます。実際に、難治性の尋常性乾癬患者に対して、駆瘀血剤である桂枝茯苓丸と、慢性炎症を抑える温清飲を組み合わせて投与した臨床報告では、有効率79%という結果も示されています。
こんな症状の変化、思い当たりませんか
当てはまるものにチェックを入れてみてください。
※個人差があります。乾癬は特徴的な皮疹から診断されることが多い病気です。気になる症状がある場合は、まず皮膚科での診察をおすすめします。
体質別に見る、漢方でのアプローチ
漢方では、乾癬の基本アプローチとして、血のめぐりの滞り(瘀血)を改善する処方と、慢性炎症を鎮める処方を組み合わせて用いることが多く、便秘傾向の有無によっても使い分けられます。
瘀血タイプ(血のめぐりの滞りが気になる方)
血のめぐりの滞り(瘀血)が背景にあると考えられるタイプです。温清飲と組み合わせて用いられることが多い、駆瘀血剤の代表的な処方です。
代表処方:桂枝茯苓丸診断・標準治療は必ず皮膚科で
乾癬の治療は、症状の程度に応じたステロイド外用薬・ビタミンD3外用薬・光線療法・内服薬・生物学的製剤などの標準治療が基本です。漢方薬は、この標準治療と並行するサポート治療として位置づけられます。自己判断で標準治療を中止せず、皮膚科での診断・経過観察を続けてください。
代表的な漢方処方
温清飲と桂枝茯苓丸の「併用」が基本アプローチです
乾癬の漢方治療では、温清飲と桂枝茯苓丸を組み合わせて用いることが基本とされ、実際の臨床報告でも高い有効率が示されています。体質は一人ひとり異なります。一心堂薬局では、既製の処方をそのまま当てはめるのではなく、専門家がお一人おひとりを丁寧に問診し、そのときの体質にぴったり合わせたオーダーメイドの漢方薬をご提案しています。
実際の相談・症例動画
YouTube内で、この症状に関する実際のご相談・症例が紹介されています。
漢方薬以外にできる養生法
よくある質問
要点のおさらい
- 乾癬は、皮膚のターンオーバーが異常に速まることで起こる慢性の皮膚疾患で、感染症ではありません
- 遺伝的な要因に、生活習慣などの環境要因が重なって発症すると考えられています
- 漢方では温清飲と桂枝茯苓丸の併用が基本アプローチとされ、便秘傾向には桃核承気湯が用いられることもあります
- 診断・標準治療は必ず皮膚科で受け、漢方はあくまでサポート治療として考えることが大切です
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