アトピー性皮膚炎とは

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アトピー性皮膚炎とは

良くなったり悪くなったりを繰り返す、かゆみのある湿疹——アトピー性皮膚炎は、乳幼児の1割以上にみられるとされる身近な皮膚疾患です。原因、体質別に見た漢方でのアプローチをまとめました。

アトピー性皮膚炎のイメージ
4ヶ月児の約12.8%、3歳児の約13.2%にみられるとされています

アトピー性皮膚炎とは、かゆみのある湿疹が良くなったり悪くなったりを繰り返す皮膚の病気です。皮膚のバリア機能の低下と、アレルギーを起こしやすい体質(アトピー素因)など、複数の要因が重なって発症するとされています。厚生労働省の調査では、4ヶ月児の約12.8%、3歳児の約13.2%にみられると報告されており、決して珍しい病気ではありません。

症状の現れ方は年齢によって変化します。乳児期は顔や頭にじくじくとした赤みが出やすく、幼児期にかけて体や手足に広がっていきます。思春期から成人期になると、顔・胸・背中・肘など上半身に湿疹ができやすくなり、皮膚の乾燥が目立つようになります。多くは乳幼児期に発症し成長とともに落ち着いていく傾向がありますが、大人になるまで続くことや、再発することもあります。

アトピー性皮膚炎の治療は、保湿を中心としたスキンケアと、ステロイド外用薬などによる薬物療法が基本です。漢方(東洋医学)は、こうした標準治療と並行して、体質(かゆみ・湿潤が強いか、虚弱で胃腸が弱いか、乾燥が目立つか)に応じたサポート治療として用いられることがあります。

CHECK

こんな症状の変化、思い当たりませんか

当てはまるものにチェックを入れてみてください。

かゆみのある湿疹が良くなったり悪くなったりを繰り返す
首、肘の内側、膝の裏など左右対称の部位に症状が出る
皮膚の乾燥が目立つ
掻き壊してジュクジュクしたり、かさぶたができたりする
疲れやすく、胃腸が弱いと感じる
これらの症状が長期間(乳児で2ヶ月以上、幼児〜成人で6ヶ月以上)続いている
0/6 が当てはまりました まずは気軽な気持ちでチェックしてみましょう。

※個人差があります。診断は皮膚科医が行いますので、気になる症状が続く場合は皮膚科への相談をおすすめします。

TYPE

体質別に見る、漢方でのアプローチ

漢方では、標準治療と並行するサポート治療として、体質(かゆみ・湿潤が強いか、虚弱で胃腸が弱いか、乾燥が目立つか)に応じた処方が用いられます。

TYPE 01

瘙痒・湿潤タイプ(かゆみ・分泌物が多い方)

瘙痒・湿潤タイプ

比較的体力があり、分泌物が多くかゆみが激しいタイプです。夏場に症状が悪化しやすい方に用いられることが多い処方です。

代表処方:消風散
TYPE 02

気虚・虚弱タイプ(胃腸が弱く疲れやすい方)

気虚・虚弱タイプ

体力虚弱で胃腸の働きが弱く、疲れやすいタイプです。消化吸収機能を整えることで、皮膚の状態にも良い影響が期待される処方として、臨床試験の報告もあります。

代表処方:補中益気湯
TYPE 03

乾燥・落屑タイプ(かさかさ・のぼせを伴う方)

乾燥・落屑タイプ

皮膚がかさかさして色つやが悪く、のぼせを伴うタイプです。血を補いながら熱を冷ます処方が選ばれます。

代表処方:温清飲

標準治療の自己判断での中止は避けてください

アトピー性皮膚炎の治療は、保湿によるスキンケアとステロイド外用薬などの薬物療法が基本です。漢方薬に置き換えることを目的として、自己判断でこれらを中止することは避けてください。漢方は、あくまで標準治療と並行するサポート治療として位置づけられます。

処方比較

代表的な漢方処方

消風散しょうふうさん
かゆみ・分泌物が多い方に。体力があり夏に悪化しやすい方に用いられる処方
補中益気湯ほちゅうえっきとう
胃腸が弱く疲れやすい方に。消化吸収機能を整える処方
温清飲うんせいいん
乾燥・かさつき・のぼせが気になる方に。血を補いながら熱を冷ます処方

この3タイプは、あくまで「大まかな目安」です

実際には複数のタイプが混ざっていたり、体力・季節・生活の変化によって体質は少しずつ動いています。化膿傾向がある方には十味敗毒湯が選ばれることもあるなど、チェックリストやこのタイプ解説だけで「自分は〇〇タイプだ」と決めて既製の漢方薬を選ぶと、本来の体質とずれてしまうことも少なくありません。一心堂薬局では、既製の処方をそのまま当てはめるのではなく、専門家がお一人おひとりを丁寧に問診し、そのときの体質にぴったり合わせたオーダーメイドの漢方薬をご提案しています。

症例

実際の相談・症例動画

YouTube内で、この症状に関する実際のご相談・症例が紹介されています。

SELF CARE

漢方薬以外にできる養生法

🧴入浴後すぐに保湿剤でスキンケアを行う
🧣ウール素材など皮膚を刺激する衣類を避ける
🍽️胃腸に負担をかけすぎない食事を心がける
🩺症状が続く場合は皮膚科で経過をみてもらう
FAQ

よくある質問

Qアトピー性皮膚炎は治りますか?
A多くは乳幼児期に発症し、成長とともに症状が落ち着いていく傾向がありますが、大人になるまで続くことや、一度治った方が再発することもあります。スキンケアと薬物療法を続けることで、症状をコントロールしながら過ごせるケースが多いとされています。
Qアトピー性皮膚炎の診断基準はありますか?
Aかゆみのある湿疹が良くなったり悪くなったりを繰り返し、乳児では2ヶ月以上、幼児から成人では6ヶ月以上症状が続くことなどが目安とされています。診断は皮膚科医が行います。
Q漢方薬だけで治療できますか?
Aアトピー性皮膚炎の治療は、スキンケア(保湿)と、ステロイド外用薬などによる薬物療法が基本です。漢方薬は、こうした標準治療で十分な効果が得られない場合などに、体質面のサポートとして併用が検討されることがあります。自己判断で標準治療を中止することは避けてください。
Q病院の治療と漢方薬は併用できますか?
A一般的には併用が検討されるケースもありますが、必ず処方した医師・薬剤師に相談の上で判断してください。自己判断での併用は避けましょう。
まとめ

要点のおさらい

  • アトピー性皮膚炎は、かゆみのある湿疹を繰り返す病気で、4ヶ月児の約12.8%にみられるとされています
  • 皮膚のバリア機能の低下とアレルギー体質が重なって発症すると考えられています
  • 治療はスキンケアと薬物療法が基本で、漢方は体質(消風散・補中益気湯・温清飲など)に応じたサポート治療として用いられます
  • 標準治療の自己判断での中止は避け、皮膚科での経過観察が大切です
参考文献・出典

この記事の情報源

荻秀康
荻秀康(薬剤師) / 漢方専門 一心堂薬局
漢方薬局にて7年勤務。日々の体調管理や体質改善について、YouTubeやSNSでも発信しています。
本コラムは一般的な情報提供を目的としたものであり、診断や治療を保証するものではありません。症状の程度には個人差がありますので、気になる症状がある場合は早めに専門家へご相談ください。
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