うつ病とは

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うつ病とは

気分の落ち込みが続く、何をしても楽しめない——うつ病は特別な人がかかる病気ではなく、誰でもかかる可能性のある身近な病気です。原因、セルフチェック、そして漢方が担える役割についてまとめました。

うつ病のイメージ
うつ病の生涯有病率は約1割で、女性は男性の2倍なりやすいと報告されています

うつ病とは、精神的・身体的なストレスなどを背景に脳がうまく働かなくなっている状態で、一日中気分が落ち込んでいる、何をしても楽しめないといった精神症状とともに、眠れない、食欲がない、疲れやすいといった身体症状を伴うことがあります。こうした症状が2週間以上継続し、日常生活に支障が出ている場合、うつ病の可能性があるとされています。

うつ病は特別な人がかかる病気ではなく、誰でもかかる可能性のある病気で、生涯有病率は約1割、女性は男性の2倍なりやすいと報告されています。うつ病になると、ものの見方や考え方が否定的になりやすいのも特徴の一つです。長時間労働や人間関係のストレス、環境の変化などがきっかけになることがありますが、原因がはっきりしないことも少なくありません。

うつ病の治療は、休養と薬物療法・精神療法が基本です。漢方(東洋医学)は、うつ病そのものを治療するものではありませんが、抗うつ薬による治療を受けている方の随伴症状(気力の低下・不安感・不眠など)を和らげる目的で、主治医の判断のもとに補助的に用いられることがあります。

CHECK

こんな症状の変化、思い当たりませんか

当てはまるものにチェックを入れてみてください。

気分の落ち込みがほぼ一日中続いている
今まで楽しめていたことに興味が持てなくなった
眠れない、または寝すぎてしまう
食欲がない、または過食気味である
疲れやすく、何をするにも億劫に感じる
これらの状態が2週間以上続いている
0/6 が当てはまりました まずは気軽な気持ちでチェックしてみましょう。

※これはあくまで一般的な目安であり、診断を行うものではありません。複数当てはまり、日常生活に支障が出ている場合は、自己判断せず精神科・心療内科への相談をおすすめします。

TYPE

随伴症状のタイプ別に見る、漢方の位置づけ

漢方は、うつ病そのものの治療薬ではなく、あくまで随伴症状をやわらげる補助的な選択肢です。症状の現れ方(気力低下が中心か、不安・喉のつかえが中心か、のぼせ・イライラが中心か)に応じて、用いられる処方が異なります。

TYPE 01

気力低下・食欲不振タイプ(元気が出ない方)

気力低下・食欲不振タイプ

体力虚弱で元気がなく、胃腸の働きが衰えて疲れやすいタイプです。「何かをしたい気持ちが起こらない」という気力の低下に対して補助的に用いられることがある処方です。

代表処方:補中益気湯
TYPE 02

不安・喉のつかえタイプ(気分がふさぎやすい方)

不安・喉のつかえタイプ

気分がふさぎ、喉や食道あたりに異物感(つかえ感)があるタイプです。几帳面・完璧主義な傾向の方に用いられることが多い処方です。

代表処方:半夏厚朴湯
TYPE 03

のぼせ・イライラタイプ(ホルモンの影響が気になる方)

のぼせ・イライラタイプ

体力があまりなく、のぼせ・イライラ・疲れやすさが目立つタイプです。女性ホルモンの変動に伴う精神症状が気になる方に用いられることが多い処方です。

代表処方:加味逍遙散

「死にたい」という気持ちがあるときは、すぐに相談を

うつ病の背景には、自ら命を絶ちたいという気持ちが伴うことがあります。もしそのような気持ちがある場合は、一人で抱え込まず、すぐに精神科・心療内科、またはよりそいホットライン(0120-279-338)など専門の相談窓口に連絡してください。

処方比較

補助的に用いられる代表的な漢方処方

補中益気湯ほちゅうえっきとう
気力の低下・食欲不振が目立つ方に。体力・気力を補う処方として用いられることが多い
半夏厚朴湯はんげこうぼくとう
喉のつかえ感・不安感がある方に。気のめぐりを良くする処方
加味逍遙散かみしょうようさん
のぼせ・イライラが目立つ方に。気のめぐりを整える処方として用いられることが多い

漢方薬は、うつ病そのものの治療薬ではありません

この3タイプは、あくまで随伴症状に対する補助的な目安です。うつ病の診断・治療は必ず精神科・心療内科で受けてください。一心堂薬局では、通院中の方に対して、主治医の治療方針を踏まえながら、専門家がお一人おひとりを丁寧に問診し、体質にぴったり合わせたオーダーメイドの漢方薬をご提案しています。

症例

実際の相談・症例動画

YouTube内で、この症状に関する実際のご相談・症例が紹介されています。

SELF CARE

日常生活でできること

😴十分な休養をとり、無理をしすぎない
🤝一人で抱え込まず、身近な人や専門機関に相談する
🍽️規則正しい食事・睡眠のリズムを保つ
🩺症状が2週間以上続く場合は、早めに専門家へ相談する
FAQ

よくある質問

Qうつ病は誰でもかかる可能性がありますか?
Aはい。うつ病は特別な人がかかる病気ではなく、誰でもかかる可能性のある病気です。生涯有病率は約1割とされ、女性は男性の2倍なりやすいと報告されています。
Q何科を受診すればいいですか?
A総合病院の精神科・心療内科、精神科クリニックへの相談がすすめられています。まずはかかりつけの内科医や、保健所・精神保健福祉センターの相談窓口を利用することもできます。
Q漢方薬でうつ病は治りますか?
A漢方薬は、うつ病そのものを治療する薬ではありません。抗うつ薬による治療を受けている方が、その効果を補う目的や、気力の低下・不安感・不眠といった随伴症状を和らげる目的で、主治医の判断のもとに併用されることがあります。自己判断での漢方薬への切り替えは避けてください。
Q身近な人がうつ病かもしれないとき、どうすればいいですか?
A気分の落ち込みや興味・意欲の低下といった症状が2週間以上続き、日常生活に支障が出ている場合は、うつ病の可能性があります。本人を責めたり無理に励ましたりせず、専門機関への相談を一緒に検討してみてください。
まとめ

要点のおさらい

  • うつ病は誰でもかかる可能性のある身近な病気で、生涯有病率は約1割とされています
  • 気分の落ち込みや興味の喪失が2週間以上続く場合は、うつ病の可能性があります
  • 漢方はうつ病そのものの治療薬ではなく、主治医の判断のもとで随伴症状を補助する位置づけです
  • 「死にたい」という気持ちがある場合は、一人で抱え込まずすぐに専門機関に相談してください
参考文献・出典

この記事の情報源

荻秀康
荻秀康(薬剤師) / 漢方専門 一心堂薬局
漢方薬局にて7年勤務。日々の体調管理や体質改善について、YouTubeやSNSでも発信しています。
本コラムは一般的な情報提供を目的としたものであり、診断や治療を保証するものではありません。症状の程度には個人差がありますので、気になる症状がある場合は早めに専門家へご相談ください。
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