バセドウ病とは

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🦋 甲状腺の病気

バセドウ病とは

動悸、体重減少、手の震え、暑がり——それはバセドウ病(甲状腺機能亢進症)のサインかもしれません。女性に多いとされますが、男性にも起こりうる自己免疫疾患です。原因、セルフチェック、体質別に見た漢方でのアプローチをまとめました。

バセドウ病のイメージ
バセドウ病は橋本病と並び、女性に多い甲状腺の自己免疫疾患です

バセドウ病は、甲状腺の細胞にある「TSH受容体」に対する自己抗体(TRAb)が作られ、これが甲状腺を刺激し続けることで、甲状腺ホルモンが過剰に分泌されてしまう自己免疫疾患です。抗体が作られる原因ははっきり分かっていませんが、なりやすい体質の方が、ウイルス感染・強いストレス・妊娠出産などをきっかけに発症するのではないかと考えられています。

甲状腺ホルモンが過剰になると、全身の新陳代謝が必要以上に活発になり、動悸、体重減少、手足の震え、暑がり・多汗、疲れやすさ、イライラ、軟便・下痢などの症状が現れます。甲状腺が腫れて首が太くなったり、眼球が突出する(バセドウ眼症)こともあります。橋本病と並び、女性に多い甲状腺の病気の代表ですが、男性にも発症します。

漢方(東洋医学)では、バセドウ病を体内にこもった余分な「熱」や、ストレスによる「気」の乱れとして捉え、体質や随伴症状に応じた処方が用いられます。

CHECK

こんな症状の変化、思い当たりませんか

当てはまるものにチェックを入れてみてください。

動悸を感じることが増えた
食べているのに体重が減る
手が震える、字が書きにくいことがある
暑がりになった、汗をかきやすくなった
イライラしやすい、落ち着きがなくなった
首(のどぼとけの下)の腫れが気になる
0/6 が当てはまりました まずは気軽な気持ちでチェックしてみましょう。

※個人差があります。上記の症状が複数当てはまる場合は、まず内分泌内科・甲状腺専門のクリニックなどでの血液検査をおすすめします。

TYPE

体質別に見る、漢方でのアプローチ

漢方では、バセドウ病に伴う随伴症状の現れ方(のぼせ・不眠・イライラか、強い熱感・口の渇きか、動悸・疲労の消耗か)に応じて、処方の考え方が異なります。

TYPE 01

のぼせ・不眠タイプ(イライラ・不安が目立つ方)

のぼせ・不眠タイプ

比較的体力があり、神経質でみぞおち辺りの張りを感じるタイプです。ストレスによるのぼせ・イライラ・不眠・不安感が目立つ方に用いられることが多い処方です。

代表処方:柴胡加竜骨牡蛎湯
TYPE 02

熱感・口渇タイプ(ほてり・喉の渇きが目立つ方)

熱感・口渇タイプ

体にこもった熱感が強く、ほてりや強い喉の渇きを感じるタイプです。体力があり、脱水傾向を感じる方に用いられることが多い処方です。

代表処方:白虎加人参湯
TYPE 03

動悸・消耗タイプ(疲労感・動悸が強い方)

動悸・消耗タイプ

症状が長引き、動悸や疲労感が強く、体力・体液が消耗しているタイプです。口の渇きや便秘を伴いやすい方に用いられることが多い処方です。

代表処方:炙甘草湯

バセドウ病の治療は、専門医の管理のもとで

バセドウ病は自己免疫疾患であり、漢方薬だけで甲状腺ホルモンの値をコントロールすることはできません。診断・治療は必ず内分泌内科・甲状腺専門のクリニックで受けてください。漢方は、随伴症状を和らげる目的で治療と並行して用いられることが多いものです。動悸や高熱など強い症状が急に出た場合は、自己判断せずすぐに医療機関を受診してください。

処方比較

代表的な漢方処方

柴胡加竜骨牡蛎湯さいこかりゅうこつぼれいとう
のぼせ・イライラ・不眠が目立つ方に。ストレスによる興奮を鎮める処方として用いられることが多い
白虎加人参湯びゃっこかにんじんとう
ほてり・強い喉の渇きがある方に。体にこもった熱を冷ます処方として用いられることが多い
炙甘草湯しゃかんぞうとう
動悸・疲労感が強い方に。気・血・水分を補う処方として用いられることが多い

この3タイプは、あくまで「大まかな目安」です

実際には複数のタイプが混ざっていることも多く、体力・季節・生活の変化によって体質は少しずつ動いています。チェックリストやこのタイプ解説だけで「自分は〇〇タイプだ」と決めて既製の漢方薬を選ぶと、本来の体質とずれてしまうことも少なくありません。一心堂薬局では、既製の処方をそのまま当てはめるのではなく、専門家がお一人おひとりを丁寧に問診し、そのときの体質にぴったり合わせたオーダーメイドの漢方薬をご提案しています。

症例

実際の相談・症例動画

YouTube内で、この症状に関する実際のご相談・症例が紹介されています。

SELF CARE

漢方薬以外にできる養生法

😴十分な休養をとり、体力の消耗を防ぐ
🧘ストレスをためこまず、意識的にリラックスする
🍽️ヨウ素の摂りすぎ(昆布など)に気をつける
🩺通院・検査を自己判断で中断しない
FAQ

よくある質問

Qバセドウ病は治りますか?
A抗甲状腺薬による薬物療法や、アイソトープ治療、手術などによって甲状腺機能を正常化できれば、症状は改善します。ただし治療後何年も経ってから甲状腺の働きが悪くなることもあるため、継続的な通院・検査が大切です。
Q漢方薬だけでバセドウ病を治療できますか?
Aいいえ。バセドウ病は自己免疫疾患であり、甲状腺ホルモンの数値を直接コントロールするには、婦人科・内分泌科での薬物療法が基本となります。漢方薬は、動悸・不眠・イライラなどの随伴症状を和らげる目的で、治療と並行して用いられることが多いです。
Q病院の治療と漢方薬は併用できますか?
A一般的には併用が検討されるケースもありますが、必ず処方した医師・薬剤師に相談の上で判断してください。自己判断での併用は避けましょう。
Q体調が急に悪化した場合はどうすればいいですか?
A感染症や大けが、手術などのストレスをきっかけに、まれに「甲状腺クリーゼ」という命に関わる状態になることがあります。動悸・高熱・意識障害など普段と違う強い症状が出た場合は、自己判断せず、すぐに医療機関を受診してください。
まとめ

要点のおさらい

  • バセドウ病は、自己抗体が甲状腺を刺激し続けることで甲状腺ホルモンが過剰になる自己免疫疾患です
  • 動悸、体重減少、手の震え、暑がり、イライラなどの症状が現れます
  • 漢方では随伴症状の現れ方に応じて、柴胡加竜骨牡蛎湯・白虎加人参湯・炙甘草湯などが使い分けられます
  • 診断・治療は必ず内分泌内科・甲状腺専門の医療機関で受けることが大切です
参考文献・出典

この記事の情報源

荻秀康
荻秀康(薬剤師) / 漢方専門 一心堂薬局
漢方薬局にて7年勤務。日々の体調管理や体質改善について、YouTubeやSNSでも発信しています。
本コラムは一般的な情報提供を目的としたものであり、診断や治療を保証するものではありません。症状の程度には個人差がありますので、気になる症状がある場合は早めに専門家へご相談ください。
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